P6〜7参照
「ダイナソーキッズ・きもちのえほん」シリーズでは、各巻の巻末に、お話をふり返る「問いかけ例」があります。また、絵本には未掲載の「問いかけ例」もあわせて、読者の皆様から寄せられたお子さまのリアルな回答例を挙げました。あくまで参考例としてご覧ください。また、「問いかけ例」の提案・監修の吉永安里先生からのメッセージも掲載しています。
お子さまの答えは、わからない、無回答も含めて、すべて正解、花丸です。
P18〜19参照
※吉永先生解説…この子はカルピスが大好きなんですね。仲良くなろうとするときに、子どもたちは自分の大事なものをあげたり、好きなものを共有したりします。
自分の好きなカルピスをお友達と一緒に飲んで仲良くなろうと思うのは自然なことです。こういう発言を否定しないで、ぜひ共感してあげてください。
P20〜21参照
P26〜27参照
「おうちの方へ」監修
吉永 よしなが 安里 あさと 先生
- プロフィール
- 國學院大學 人間開発学部 子ども支援学科教授。
幼児期のことばの発達、小学校国語科教育、幼小接続を専門に研究。日本国語教育学会研究委員。
主な著書に『幼児教育と小学校教育における言葉の指導の接続 読むことの指導の差異と連続性から』 (風間書房)、『あそびの中の学びが未来を開く 幼児教育から小学校教育への接続 (PriPri ブックス ) 』(世界文化社 共編著) 他。本書の巻末にある「おうちの方へ」の質問と、ウェブ掲載の模範回答を監修。
「問いかけ」掲載の意図
一番大切なのは、お話を楽しむことです。幼児期にはまだ、お話をどう感じたかを言葉にする必要はありません。だから「問いかけ」は本来なくてもよいのです。ただ、どうやって子どもと一緒に絵本を楽しんだらよいのか、どんなふうに言葉かけしてよいのかわからない、というおうちの方のために、会話のヒントやきっかけとして、最後のページに「問いかけ」を掲載しました。
子どもの言葉のすべてが正解
この「問いかけ」ですが、正しい答えがあるわけではありません。感じ方は人それぞれで、どんな答えも正解です。問いかける大人が、自分の思った答えを、お子さんに言わせようとしなくてよいのです。たとえお子さんの答えが、おうちの方の思っている答えと全く違う方向にいっても、お子さんから出た言葉を大切に、そのまま会話をつないで、絵本のお話をより深く楽しんでいただけたらと思います。
大人の側からも感想を伝えて
問いかけても、お子さんから何も出てこない場合もあります。年齢的なものもありますから、何かの答えを求めないでよいのです。お子さんから何も出なかったときには、ぜひ問いかけた大人の側から、「お父さんはこう思うよ。」「ママはこんなふうに思ったけど、〇〇ちゃんはどう?」のように、ご自身の考えや感想を伝えてあげてください。本質的な「質問」は、こちらが正解をもっていて相手からその答えを聞き出すものではなく、自分がわからないことや相手の考えを知りたいときに尋ねるものです。特に、より低年齢のお子さんには、大人の感じ方がお子さん自身の感じ方のお手本になるので、大人の側からも言ってあげてください。例えば、夕焼けを見て「きれいな空だね」と大人が話しかけると、「あれがきれいということなんだ」と、感じ方を学ぶわけです。ダイナソーキッズシリーズの絵本でも、「お母さん、涙でそうだった」「思わず応援しちゃったよ」のように、おうちの方がどう読んだか、感じたことを言ってあげることで、お子さんの感受性や言葉がよりいっそう豊かになるでしょう。